きみどり文庫

漫画家・井上きみどりの文章&漫画&写真

カテゴリ: 取材裏話。

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地下鉄の駅で、
しかもその屋上で催される夜の縁日って
全国にどれくらいあるんだろう?
・・・なんてことを考えながら
昨夕は仙台・東西線地下鉄の終点、
「荒井駅」にて開催された縁日にお邪魔しました。
 

荒井駅は震災後できた地下鉄の駅で
私が取材で通っている沿岸部「荒浜」の玄関口。
駅構内には
震災に関する展示やイベントをする
「せんだい3.11メモリアル交流館」
略して「メモ館」という施設があります。
昨夕の縁日はメモ館による催しでした。


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たくさんの地元の方々で賑わっていました!
私は知り合いの荒浜の農家さんが出店している屋台で
焼きとうもろこしなどを購入。
昨年の縁日では売り切れたと聞いていたので
この日のために
数日前から農家さんに予約していました(笑)


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荒浜で活動する友人と合流して
縁日モノで乾杯!


枝豆と
メモ館オリジナルの「メモリアル・ソーダ」と
皮ごと焼いたとうもろこし。
焼きとうもろこしは、よくある醤油タレのものより
甘くてジューシーで美味しかったです〜。
自然の甘味っていいですね。


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クラッシックギターとキーボードの緩やかな演奏あり、
子どもの竹細工ワークショップあり、
地元の農産物屋台ありの
ほのぼのとした縁日でした。
ここの屋上庭園なら
子ども達がどんなに駆け回っても大丈夫だし
大人も夜の風に吹かれながら
バッタリ会った知人との会話を楽しみながら
ゆったりと過ごすことができました。

 

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「ゆったり」といえば
仙台の地下鉄駅は割とゆったりしていて
どの駅もまだまだ活用できそうなスペースがあります。
それが未活用のままになっていることが多く
常々もったいない気がしているのです。


音楽とか、市民イベントとか
もっと自由に使えるようになって
例えばパリの地下鉄みたいに
地下鉄の駅で楽器を演奏する人が普通にいる駅になると
面白いだろうな〜。
(私も演奏したい!)笑


まずはこの荒井駅から
そんなムーブメントが起こるといいな。
荒井駅はそんなことを期待できる、
可能性を秘めた地下鉄駅だと、私は感じています。



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そして縁日では
来週末の荒浜・灯籠流しのための
灯篭づくりワークショップも開催。
子ども達が自由な発想で灯篭を彩色していました。


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荒浜の灯籠流しは8月17日。
貞山堀運河には、
この制作中の精霊舟も浮かべられるそうです。
この舟は浜辺で採取した萱を材料に
地元の80歳の男性が制作しているもの。
舟の上に提灯などを飾る予定だそうです。
それにしても海辺の住人は器用な人が多いです・・・。 
なんでもこうやってチャチャッと作る人が多いのは
なぜなのでしょう???


昨年から再開した荒浜灯籠流し。
今年は私もお邪魔して
手作りの精霊舟や灯篭を見送る予定です。





 

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東日本大震災後、「災害危険区域」に指定され、
付近に住むことも、
海で泳ぐこともできなかった
仙台市唯一の海水浴場「深沼海水浴場」。
ようやく昨年から期間限定で海開きされることになり、
今年も7月27日から30日までの4日間だけ
市民がここで遊泳することが許されています。


「深沼」というのは
仙台市若林区の沿岸部にある「荒浜」の別称。
この春から荒浜地域の取材をしている私は
今年度の海水浴場オープン日に
防潮堤を越え、海水浴場を見学させてもらいました。


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海水浴場は
「ふかぬまビーチフェスタ」という名称で
4日間だけのイベント開催。
入場者は1日600人限定で
事前に予約した人だけ入場できます。


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初日は雲が多く、若干風が強かったせいか
ざっと見たところ、
入場者数は600人より少なめでした。


以前はこの防潮堤のあたりは
草や松が密集した林になっていて
砂浜はこんなに広くなかった記憶があります。


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いまどきの海水浴は
砂浜にテントなんですね〜。
彩りがきれい。


まず感じたのは、砂浜が綺麗になったこと。
毎月1度、市民が参加する海岸清掃「ビーチクリーン」によって
とても美しくなりました・・!
昔は鳴り砂で有名な浜辺だったとか。
荒浜で不定期にワークショップを開催していらっしゃる
「鳴り砂研究家」のお話によると
綺麗な砂でなければ、
キュッキュッという良い音が出ないそうです。
「昔のような鳴り砂を復活させよう!」というのが
ここ、荒浜(深沼)の
海岸清掃ボランティアさん達の合言葉になっています。


私も海岸清掃に2回参加したのですが、
「浜辺にあってはいけないもの」が多くてビックリでした。
特に割れた瓶や缶のプルタブ、
ボールペン、
割り箸などが多く
小さな子どもに「裸足で遊んでいいよ」とは
残念ながら言いにくい状況でした。
この4日間の海水浴のためにも
地域の方や市民が一生懸命にゴミを拾って
ここまで綺麗な砂浜になったことを
少しでもいいから知ってもらえたらいいな・・と思います。



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荒浜の海は波が高く、
多くのサーファーに人気のポイント。
小さな子ども達を安心して遊ばせるために
こんなプールも用意されていました。


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砂浜では写真展も開催していました。
その名も「海辺の写真展2019」。
「海辺の図書館」専属の
81歳のカメラマン・豊さんの作品や
荒浜で活動している方々の写真を展示しています。

 
砂浜で写真展って、なかなか素敵。
どの作品もメッセージ性があって、
風景に溶け込んでいましたよ。




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昔の「深沼海水浴場」の写真も。
向こうの方に見える木製の小舟や
浮き輪が時代を物語っています。


仙台生まれ仙台育ちの人に話を聞くと
「夏になったら仙台から1時間くらいバスに乗って
一家で海水浴に行くことが楽しみだったんだよ」と
懐かしそうに語る人が多く、
この深沼海水浴場が
仙台のかつての子ども達にとって
思い出深い存在であったことがわかります。
しかしここが海水浴場として
本格的に再開される目処は現在も立っていません。  




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かつては地元の住人が運営する「海の家」がありましたが
限定開催の海水浴場となった昨年に引き続き、
今年も地元の方々の出店はありませんでした。


「なんかちょっと寂しいね」
「昔の海の家が復活すればいいんだけどなあ」・・・と
荒浜に住んでいた方がポツリと呟いていたのが印象的でした。


30日まで限定開催される「ふかぬまビーチフェスタ」。
子ども達は今のこの海で、
どんな思い出を生み出すのでしょうか。







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9月発売予定の単行本に掲載する取材記事のため、
「シェア金沢」さんを訪問しました。


シェア金沢さんは
金沢駅から車で15分ほどの郊外にあるコミュニティ。
子どもと高齢者、障がい者、大学生、地元の人々など
多様な人々が共に暮らす、
「ごちゃまぜの街」です。
※↑シェア金沢さんによる表現です。


私も以前から、
すべての人々がボーダレスに生きる「ごちゃまぜの社会」を
理想の社会と考えていたので
この「ごちゃまぜ」構想に惹かれて
取材と視察をお願いしました。


単行本に収録する取材記事の関係で
ブログではあまり詳しく書けないのですが、
視察時に撮らせてもらった写真を
少しご紹介しますね。


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11000坪の広大な敷地の中に
こんな風に小さい建物が点在しています。
まるで別荘地みたいでした。


例えばこれ↑は大学生のお家。
美大生用で、なんと一人に一つのアトリエ付き!
安価なお家賃で入居する代わりに
一定時間のボランティア活動をするというのが
条件だそうです。
金沢市は芸術活動に力を入れているそう・・・。
羨ましい〜。


この写真でチラリと見える、
奥のコテージみたいな建物はサービス付き高齢者住宅。
現在30名ちょっとの方々が
入居していらっしゃるとのことでした。
障がい児用の入居施設もあり
こちらにも30名くらいの子ども達が暮らしているそうです。


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敷地の奥の方には
屋根があるウッドテラスが。
左に見えるのはキッチンスタジオ。
右には小さな食料品店がありました。


金沢も暑かったのですが、
木陰になっているこのテラスは涼しく
清らかな風が吹いていて気持ち良かったです。


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牧場にはこんな子もいました(笑)
親子のアルパカが3頭いて
仲良くハモハモしていました。
敷地内は学童クラがあるのですが
「アルパカがいるコミュニティにある学童に通っていた」って
すごくインパクトのある思い出になるのでは?と思います。



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夏休みに入っていたので、
子どもたち80名くらいの賑やかな声が。
サービス付き高齢者住宅のおじいちゃん達と
遊んでもらっている子もいました。
おじいちゃんも楽しそうだったなあ〜。


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点在している建物はすべて素敵なのですが、
一つ一つの建物にかけられている看板や
道路に立てられた表示も何ともオシャレ。
これはコインランドリーを併設した、
クリーニング店の看板。


敷地内には温泉や飲食店の他、
小さなお店がいくつかあって
それらは就労支援の場でもあり
障がいを持つ人がスタッフとして働いています。


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農園の看板もキュート!



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道路の表示も
すてきだなあ〜。
デザインが素敵な表示だとちゃんと見ますよね。




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シェア金沢さんの
ロゴマークもメッセージ性が高いデザインで素敵!



「ごちゃまぜの街」シェア金沢さんの取材記事は
高齢者介護施設を中心にした視点で
これからまとめます。
書きたいことがたくさんありすぎて
ちゃんとまとまるかどうか心配ですが・・・(笑)
(そんなことは言ってられないのですけど)


この取材記事は
9月下旬発売の単行本「半ダース介護」に収録予定。
ご興味がおありの方は
「そうか〜9月発売か〜」と
覚えていてもらえると嬉しいです。


さて!
執筆がんばろう〜。






  


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福島市にて「誰のための『復興』?」と題した
講演会にお邪魔しました。
お話しして下さったのは
双葉郡富岡町から関東圏へ県外避難している、
市村高志さん。


市村さんには2年前にもお話をお聞きして
それを元に漫画を描かせてもらったことがありましたが
「震災後からずっと『自分は避難者』と
言い続けることにこだわっている」という
言葉が印象的でした。
今でも変わらず、そう自称されるそうです。


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(出典:福島県庁・復興状況ポータルサイト)

富岡町がある双葉郡は
事故を起こした福島第一原子力発電所を有し
富岡町には原発事故の廃炉事業の現状を展示した
「東京電力廃炉資料館」が開設されました。


その富岡町の、
現在の住民票登録者数は12,932人
町内居住者数、つまり町に帰還した人は1,010人。
現在避難している人は11,922人に及びます。
(富岡町・2019年5月15日発表)


除染のため、住宅は解体され
今でも空き地だらけの富岡町。
市村さんの自宅も解体されました。
「表札も取りますか?」と聞かれ、
「自分たちが生活していた証がなくなるから」と
表札だけは残してあるということでした。


「町に立ち寄ると
工事車両が走っていて、人はいるんだけど
<人の生活>を感じられない。
町に帰ってきたという感覚はなくて
工事現場に来たという感じがしてしまう」


「自分たちが求めているのは
生活を戻すための復興。
だけど実際に行われているのは
経済のための復興だと感じる」



「<復興>という言葉は
正直言って難しくてわからない。
それは福島の人だけじゃなく、
津波被災地の子ども達と話していても
『復興って一体なんですか?」と聞かれる」



その他に市村さんから
今日、投げかかられた言葉は・・・



「オリンピックは何のためにやるの?」



「元号が変わった時に
『終わったこと』にされた気がした。
社会のマインドが確実に変わった」



他にも当事者である町民としての言葉を
たくさん聞かせてもらいましたが
いずれきちんとした形にまとめて
市村さんの承諾をもらった上で
みなさんにお伝えできたら・・・と考えています。



福島から仙台へ戻る高速道路のサービスエリアでは
2020年5月完成を目指した
大規模な工事が行われていました。
現在、東北のあちこちでは
「これってオリンピックのため?」という工事が
多く見られます。
綺麗に整備された街を見た人たちは
「復興したんだね」と感じるのでしょうか。 

 



「復興って何なのか」
今だからこそ、私たち一人一人が
改めて考えること、
そして一人一人がそれぞれの言葉にすることが
必要なのでは?と感じました。


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集英社オンラインメディア「OurAge」にて連載していた漫画
「半ダース介護」の単行本を出版することになり
書下ろしとして掲載する
インタビュー記事取材のため、
先週は3都市縦断取材ツアーを決行しました。


1つ目の取材は
千葉県松戸市の高齢者介護施設「ひぐらしの家」さん。


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介護施設というよりも
大家族のお宅にお邪魔したような雰囲気。
実際の施設選びのポイントや
小規模な施設だからこそできる介護サービスなど、
関心深いお話を聞かせてもらいました。


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2つ目の取材は東京。
ファイナンシャル・プランナーである安田まゆみさんに
介護とお金についてインタビューを。
難しいはずのお金のお話なのに
なぜか大笑いしながら聴いてしまう(笑)
とてもキュートな安田先生なのでした。


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安田まゆみ先生の近著。
話しかけられていいるような文体でとてもわかりやすく、
将来、介護の予定がある人も
自分自身の老後を控えている人も必読!の一冊です。


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で、集英社に行くと・・・・



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キン肉マンが出迎えてくれました(笑)
集英社ビルの玄関を入ってすぐに
肌色率が高い人が立ってるって・・・
いや〜、すごいインパクトでした(笑)


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3都市目は名古屋。
介護と排泄の取材のため
泌尿器科の医師を訪ねました。



そして取材の合間に
名古屋名物・名鉄の「ナナちゃん人形」見物を。
この日のナナちゃんは、
残念ながら?とてもシンプルな装いでしたが
それでもやっぱりインパクト大。
季節によって浴衣やクリスマスコスチュームなど、
お着替えをするそうです。
このナナちゃん、身長6m、体重600キロとか。
どうやってお着替えさせるのか、
それこそ取材したい気分です(笑)


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2泊3日の取材ツアー最終日のホテルに置かれた
名古屋城&しゃちほこクッション。
名古屋って面白い発想を
面白いまま表現するのが得意な都市なのかな?
探求するために再訪してみたい都市の一つです。


取材にご協力くださった皆さん、
コンシェルジュのように複雑な取材日程を組んでくれた担当さん、
ありがとうございました。


さて、取材記事、
張り切って執筆します!
 




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